授業

 「独唱」「合唱」といった声楽の授業を主に担当しています。私の専門研究分野はといいますと、学生時代はオペラ科に在籍し、どっぷりオペラに浸かっていましたが、同時にJ.S.バッハの演奏研究団体に所属し、たくさんの演奏会に出演してきました。大学紀要にもJ.S.バッハの声楽作品について書いています。大学院修了後はドイツ・ライプツィヒ音楽演劇大学に留学し、ドイツ歌曲、J.S. バッハ作品、オペラと研究しました。帰国後はこれまでの研究の成果と経験を授業の中で十分に生かせるよう心がけています。したがって専門は?と訊かれると・・・日本語、ドイツ語、イタリア語を中心としたバロック、古典から現代邦人作品までの声楽作品全般です!と答えます。また、学外で大人の合唱団とジュニア&ユースの合唱団の指導を行っています。そこから得られる実践経験を授業にフィードバックさせて授業を行いますので合唱指導の研究をしたい人にとっても有意義なものとなるでしょう。
  大学での授業以外の場でも思いきり活動したい人(声楽分野ですけど)、将来、教職とともに社会活動の中心としての音楽活動を研究をしたい人、生涯学習としての地域合唱を中心とした歌唱領域の活動を研究したい人、大歓迎です。ともに研究しましましょう。

学部では・・・
 本学では学部2年次から各講座に別れ、ここからいよいよ専門的な授業を受けることになります。私が担当する2年次の主な声楽領域の授業は「独唱Ⅰ,Ⅱ」「合唱Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」があります。詳しい授業内容はシラバスに譲りますが、「独唱Ⅰ,Ⅱ」の授業では、全員が声楽の専門的な勉強をしてきたというわけではありませんので、歌唱の基本中の基本である呼吸法から学習を始めます。そして、日本歌曲、イタリア歌曲、ドイツ歌曲と勉強していきます。「イタリア語とかドイツ語を習ったことがない・・・」と心配する人もあるでしょう。でも心配ご無用!です。発声の技術的な指導を交えながらすべての点について丁寧に総合的に進めていきます。授業の最後には皆が十分に歌えるようになります。
 「合唱Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」は後期に行います。この授業は、私の指導による作品、学部4年生指揮による全体合唱、そして学年合唱と3つの部分からなっています。最終回には音響設備の整った本学講堂で発表会、題して「合唱祭」を行います。この授業ではこのように、練習過程を体験し、そして指導を体験してコンサートを作り上げる実践力が身につくでしょう!この授業は4年次まで続きます。
 3年次になると、卒業研究につながる専攻ゼミに別れ、さらに深く研究を行います。ここからは卒業論文作成と同時に、実技を深く学ぶことになります。
 4年次には卒業演奏会とともに、本学音楽分野の伝統である音楽劇公演を行います。この音楽劇は学生が自ら題材選定を行い、台本を作成し、作曲を行い、演出し、そして出演もする、まさに音楽分野の誇る伝統です。
 このように、学生は授業を通して自らの実技能力を体得し高めるだけでなく、自ら体験し、その能力を得ていく過程を通して、その指導方法を学ぶことになります。それが将来の実践力につながります。

学部担当授業科目:「独唱Ⅰ,Ⅱ」「合唱Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」「歌唱表現法セミナーⅠ、Ⅱ」「音楽」「実践セミナーⅠ,Ⅱ」「音楽劇演習」

 

大学院では・・・
 学部4年間を通して、あるいは現職経験を通して学んだ実践力をさらに高めるための課程であると思います。学部4年間で研究したことをさらに深く研究し、より高めたい人、現職経験を通して考えたこと、疑問点を研究により明らかにし教職の場で実践したい人にとって、素晴らしい研究の場であるといえます。
 本大学院では授業からだけではなく院生研究室でもたくさんのことを学ぶことができます。音楽専門大学を卒業し、さらに専門研究を深めながら教員免許状の取得を目指す人、一般企業から教師を目指しやってくる人、そして、本学の特色である現職の派遣教員。いろいろな経験を持った人たちが学んでいますので、専門と教育実践が授業から、そして院生室の語らいの中から学ぶことができるでしょう。
 もちろん授業においても、自ら体験し学ぶことを通してその実践力を高めることができるよう、各人のレベルにふさわしい楽曲を具体的な指導法を交えて指導します。
 また、学校教育だけではなく、社会教育としての音楽活動も積極的に取り組んでいますので、希望があれば自ら参加しその現場を体験することもできます。

大学院担当授業:「声楽演奏研究Ⅰ(独唱)」「声楽演奏研究Ⅱ(アンサンブル)」「声楽演奏研究Ⅲ(合唱)(隔年開講)」「音楽劇研究(隔年開講)」「声楽研究セミナーⅠ・Ⅱ」「実践場面分析演習「音楽」Ⅰ・Ⅱ」

 

さあ、楽しく学びましょう!